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2010年01月28日

「いい日、旅打ち。」(須田鷹雄)


いい日、旅打ち。 - 公営ギャンブル行脚の文化史 (中公新書ラクレ)

いい日、旅打ち。 - 公営ギャンブル行脚の文化史 (中公新書ラクレ)

  • 作者: 須田 鷹雄
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2009/11/11
  • メディア: 新書




@第1章「旅打ちの歴史」で昭和5年に書かれた荒木千一氏の「福島競馬行」という原稿が紹介されている。
 車内の様子も細かく描かれていて面白い。浦和を過ぎたあたりではボーイさんが登場し、福島駅から競馬場までの自動車と、帰途の土産の注文を受ける。
 さらに列車が進む頃には食堂車は「恐ろしい盛況」で席が空くのを待つ客も多数。これは食堂車の三分の一を潰して麻雀卓を据えたためでもあり、菊池寛氏はこの麻雀卓の常連だったようだ。
 その他の車内は「明日の戦いの噂で持ちきり」であり、検討に花が咲いていたようだが、テンションが上がりすぎ、酒に酔った客が事故を起こしたとの記述もある。雀の宮を過ぎたあたりで列車から転落して(当時の客車に密閉式のドアなどない)足を切断する事故になったそうだ。ここまでくると、笑えないエピソードになってしまう。我々もテンションオーバーには注意したいものだ。


A第6章「旅打ちの実践その2〜郷愁主眼編」で飯塚オートの宮本隆与アナウンサーが紹介されているのがファンとしては嬉しい限り。
 なんだか中央食堂の話だけを延々と書いてしまったので、最後に飯塚オートの現代の名物について書き添えておこう。
 その名物は宮本隆与氏の場内実況である。
 「針三秒前、二秒前、一秒前、各車一斉にスタート、ギャオ!」
 という決まり文句の「ギャオ!」が名物なのだが、これは「Gear On=ギヤ・オン」の音便化が進んだものである。
 オートレースファンなら誰でも知っているとさえ言える「ギャオ」、どのみちスピーカー経由とはいえ、どうせならせっかくの名物として飯塚本場で聞くのも一興ではないだろうか。

posted by しょーじ(の) at 21:54| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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