【税金10億投入した鳥取「国際まんが博」の悲惨すぎる内容】
・この記事を読むまで、鳥取でそんなイベントをやっていたとは知らなかった。鳥取県では今年4月から来年3月までの1年にわたり【まんが王国とっとり】を名乗って観光の目玉にしようということで、その一環として「国際まんが博」があるようだ。何故、鳥取県が「まんが王国」を名乗っているのかというと、水木しげる、青山剛昌、谷口ジローが鳥取県の出身だからというのが理由の一つみたいだが、どこの都道府県だって有名な漫画家の3人くらい、例えば秋田県だったら矢口高雄、土田世紀、倉田よしみ、といった具合に名前を上げることができる。香川県が生産量ばかりでなく消費量でも日本一だから「うどん県」を名乗っているように、せめて日本一漫画の購買数が多いとかの要素が加わらないと「まんが王国」ってのは無理があると思う。最近では大分県が「おんせん県」と言い始めたように、やったもん勝ちみたいな風潮があって好きになれない。
・県の予算を約10億円使って、経済効果543億円の根拠を聞かれた時の知事の答弁が興味深かった。
【鳥取県平成24年2月定例議会一般質問】
次に、まんが博を含めたまんが王国建国初年度事業費、10億4千8百万円の費用対効果についても、多くの県民から驚きと冷めた声が挙がっております。
これに対して、文化観光局の資料によりますと、まんが博の経済効果を543億円と見積もっております。即ち、3百万人の来場者を予想し、一人当たり約1万8千円の直接間接消費を見込んだものといいますが、果たして、それ程の客が呼び込めるのか、そして、それだけの消費が本当に見込めるのか、はなはだ疑問であります。
境港市観光協会会長の桝田知身氏は、3百万人以上の観光客を誇る水木ロードでさえ、その経済効果は240〜250億円、一人当たり一万円にはならないと言われます。独自の調査結果を踏まえての数字でありますが、平井知事は、どのようにみられますでしょうか、お尋ねするものです。
加えて、まんが博予算の肥大化については、イベントキャラクターに、ディズニーのキャラクターであるスティッチを起用したことが大きく影響しているといわれておりますが、この件について知事はどのような見解をお持ちか、加えて、そもそもスティッチの起用が本当に必要なのか、併せてお聞かせください。
このまんが博の事業効果、詳細の算定とか考え方につきましては、文化観光局長から御答弁を申し上げたいと思います。
ただ、ポイントとして申し上げれば、確かに議員がおっしゃるようにですね、境港の方の経験から一万円、一人当たりいくかなとか、積算上の議論はあろうかと思います。
それは率直にそうだと思いますが、問題はですね、今、費用対効果としてどうかということで、この経済効果ということを議論しているわけでございますが、かなり多くのお客様がですね、鳥取県を訪れていただくきっかけになるのではないかと期待をしております。
そういう誘客がなされるということになればですね、日帰りで帰られる、境港は特に日帰りで見て帰られるお客さんが多いんだと思いますが、宿泊つきになりますとそこで必ず1万円は乗るわけでございます。そういうような旅の形をですね、できれば周遊型で鳥取県内を回っていただく、勿論、島根に行っていただいても結構でありますが、山陰をデスティネーションしていただくということで実現をしていきたいというふうに思います。
まず、第1点目と致しましてまんが博の経済効果の関係でございます。今回、私ども文化観光局の方から入り込み目標、それから経済効果ということで数字を示させていただきました。
その考え方でございますが、まず、入り込み目標300万人につきましては、過去5年間の8月から11月、これはまんが博の開催期間でございますが、この時期に鳥取県にいらっしゃってるお客さんの過去5年間の平均を元に、これがだいたい420万人ということになっております。
そのうちの7割くらいの方に、ぜひ、まんが博に来ていただきたいということで300万人という設定をさせていただいております。
具体的なイメージとしましては、例えば鳥取砂丘に観光に来られたお客さんが、まんが博も見てみようということで更に1泊していただく、そんな誘客をイメージしております。
それから、その300万人を基に経済効果ということで、543億円という数字を示させていただいております。
これにつきましては、鳥取地域連携総合研究センターの方に基礎データの提供をお願いいたしまして、それを基に今回の入り込み目標を当てはめ算出したものでございます。
その中で、水木ロードとの比較でかなり過大ではないかとのご指摘がございます。
これにつきましては、過去の鳥取県の観光の入り込み動態調査結果を見ますと、例えば、日帰りのお客さんの平均消費額は6千円くらいです。一方、宿泊のお客さんは2万5千円くらいということで相当開きがございまして、今回のまんが博では滞在時間を延ばして、少しでも日帰りから宿泊してもらう、そういう形をイメージしております。
・全国的に名のしれた境港市の水木ロードでさえ観光客一人あたりの経済効果が一万円未満だって言ってんのに、イベントの規模が大きいんだから旅館やホテルに泊まってくれる観光客が増えるといいな、の願望で経済効果予想の根拠にしているあたりがおかしい。
・あと、ディズニーのキャラクターを使用するのに5億円も払ったというのは、知事や県の担当者が電通の人にいいように言いくるめられたんじゃないかと思う。地方の自治体は、中央集権の打破だとか地方分権の推進だとか言う前に、東京あたりの有名企業の言うことをなんでもかんでもほいほい聞いてしまう態度のほうを改めなければならないと思った。